「玲司じゃないか。一人かい?」
駅前スーパーで声をかけてきたのは天祢 一星。ゴージャスの問題児達を束ねる店長である。
「あ、天祢さん。んと……竜崎さんと一緒に買い物に来てるんだけど……」
と辺りを見回すが竜崎の姿が見あたらない。
「直夜と? これはまた珍しい組み合わせだねぇ。そのカゴの中身から察するに……さては芹香ちゃんに買い物を頼まれたかな?」
「実はこれから料理を、と……」
「誰が?」
「おれが……」
「ははは、玲司も冗談が上手くなったなぁ」
「うっ……」
少なくとも天祢は玲司が台所に立つ姿は想像できなかったようである。
そして自分が作るのだと言うと、目を丸くして言った。
「その材料からして……もしかして餃子? 玲司が?」
「違うよ、ハンバーグ!」
「ハンバーグにニラは入れないと思うけど……」
「ニラ? あ、あはは……ニラハンバーグでござる! あっ……そうだ、天祢さんも食べに来てよ!」
「い、いや、私は……」
「そう言わずに! ね?」
遠慮したいがそうはさせてくれなかったようだ。
断り切れない天祢は玲司のハンバーグメンバーに加わる。
「ありゃ、何でまた……」
二人の姿を見て竜崎が声を掛けてきた。両手にビールとつまみを大量に持って。
「やぁ、直夜。玲司がハンバーグを作るんだって?」
「作れるらしーから期待してるんだが……天祢さんもどーだい? 今日はマコトも香希も河合荘にいるみてーだから、あいつらも誘うつもりだし」
「今玲司にも誘われたところだよ。そうか、作ったことがあるなら期待してもよさそうだね?」
「作ったことがあるわけじゃ……と、とにかく! 期待するといいのでござる!」
「はいはい、楽しみにしておくよ」
この中で一番不安に思っているのは、ハンバーグを作る本人だけのようだ。
芹香が作っていたのを見ていたから自分にも作ることが出来る……と最初は思っていたのだが、その記憶もすでに曖昧になっているとは言えない。
そして精算を済ませると、三人はスーパーを出て河合荘に向かった。
<つづく>
2008年5月10日土曜日
河合荘クライシス 第三話
by
takagi
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15:28
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4 件のコメント:
きやーーー!!れいじいいですね(OVO)かわいいです!!!つくれるのか。。。
●匿名 さん
コメントどうもです。
作れる……んじゃないでしょうか。
どうなのでしょう……次回です。
近日中にアップいたしますね。
うーんっ・・・
どんなものが出来るのか、
てか出来上がるのかがとーっても楽しみ、
・・・じゃなくって、心配なのですが・・・(^▽^;)
いつぞやの、
マコトの作ったものの様にならなきゃ良いですね・・・(ーー;)
●かずは さん
彼はハンバーグを目指しているようですよ。
仕上がりは……どうなんでしょうか。
マコトをこえる、かもしれませんね。
第四話乞うご期待です。
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